スコット・ピルグリム

 スコット・ピルグリム VS 邪悪な元カレ軍団
 監督/エドガー・ライト

 見てきた。
 …見たのは公開二日後の先週だったけどね。
 GW中は慌ただし過ぎて書く暇がなかった。

 ブライアン・リー・オマリー原作の、アメコミを実写化。
 原作は既読済み。
 自分は極度のアメコミ嫌いなのだけど、日本のアニメや漫画に影響されたという作者の描く本作は、すんなりと楽しむことが出来た稀有な一本。
 絵柄と、特に間やコマ割りの仕方が日本的だからだろう。
 そんなワケで、元から好感度の高い本作が映画化。
 これは見に行くしかあるまい…としていたが、本国アメリカでの興行収入の低さから、日本公開が延期、そもそも公開自体が危ぶまれるという始末。
 しかし、ファンや配給会社の熱意により公開が実現。
 といった経緯を持つ。
 公開劇場の館数は少ないが、早々に足を運んできたワケである。

 主人公スコットは、アマチュアバンドのベーシスト。
 女子高生の恋人ナイヴスや、奇妙な連中と共に気ままな生活を過ごしていたが…夢の中に現れた美少女に一目惚れ、さらに、その少女が現実に現れる。
 彼は、その少女・ラモーナに猛烈なアタックを開始するのだが。
 ラモーナと付き合うには、彼女の邪悪な元カレ7人を倒さねばならなかったのだ!

 というお話。
 個人的にはかなり面白かったです、満足。
 原作とはかなり違う部分が多いのだけど、元々原作をそのまま実写化したら、それこそ三部作くらいにしないと収まらないくらいのボリュームなので…
 基本は原作と同じ筋で、削れるところは削り、オリジナル要素を加え…
 原作者と脚本家が連携して書き上げたというストーリーは、原作の持ち味を活かした上で、エンターテイメント要素満載の娯楽映画として構成されたと思う。
 とてもよいアトラクションムービーでした。

 邪悪な元カレなど、奇妙な設定に抵抗がある人もいるだろうが。
 アニメ/ゲーム世代という作者の、作中に取り入れられたそういった要素を含めて、言ってしまえばただの舞台装置であり、ギミックの一つでしかない。
 リアルとフィクションの境界線を遊び場にしてきた若者達には、世界は何もかも曖昧で、不確実で、ちょっとしたことで何もかもがズレてしまう虚弱なものだ。
 フラフラした生活を送るスコットは、その象徴でもある。
 故に、原題はVS THE WORLD なのかもしれないが、邪推だろう。
 とにかく。
 そんな大人になりきれない青年は、ラモーナという愛であり、自分にとっての世界を知り、それを手に入れるために様々な障害と戦うことになる。という筋書きか。
 バトル要素も演出がいかにもゲーム的で面白いし。
 バンドメンバーや元カレなど、登場人物も癖のある連中ばかり。
 そんな中で、スコット青年は少しづつ変わっていくわけだ。
 つまるところ、奇妙な設定とエキセントリックなビジュアル/演出に目を奪われがちだが、本質は何のこともない、ダメ人間の成長と愛の物語として楽しめる。
 ここは、原作と同じと言える。
 笑いどころもあり、最後はハッピーエンドでちょっと良い気分になれる。
 万人に…薦めるのはちょっと厳しいが。
 それなりな年齢の人達なら、十分楽しめるのではないだろうか。
 純粋な娯楽作とも、デートムービーとしても機能しそうだ。
 ただ、公開劇場がエライ少ないところがネック。
 近場で公開されたらまた見に行きたいもんである。

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波多緒理樹

Author:波多緒理樹
アニメ見たりゲームやったり
同人描いたり酒飲んだりする
どこにでもいるような人間

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