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劇場版 THE IDOLM@STER

 劇場版 THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!
 監督/錦織敦史

 見てきた。
 2011年、TVシリーズとして放映されたアイドルマスターの劇場版になる。
 基本スタッフはそのままに、TVシリーズの「その後」を描く。
 …というのが、本作である。
 近年ではありがちな、総集編プラス新作映像だったり、リメイクだったり、パラレルを描いた作品だったり、とは異なり、TV版と明確な時系列の位置づけをしているのが特徴の一つ。
 TV版最終話にて、物語の一区切りをつけた作品だけに、その後、をどう描くのか。
 その辺は、本編視聴者や、ファンにとっても気になるところだろう。
 勿論、自分もちゃんとTVシリーズは全部見た上での視聴になる。

 弱小芸能プロダクション、765プロ。
 所属するアイドル達と新人プロデューサーはその活動の末、その人気も徐々に世間に知り渡るところにあり、いよいよ事務所をあげたアリーナライブを開催するに至った。
 その中で、彼女達は少しづつ一人一人の道を歩き出し、新しくこの世界に足を踏み出す少女達と出会い、そして当たり前だった世界も、ゆっくり変わり始めていた。

 というお話。
 個人的には、非常に普通にまとまった作品という感じ。
 基本的なストーリーラインは王道にのっとり、地に足の着いた明瞭で分かりやすい物語が展開する。そこには唯物性や特筆するところはないが、普遍的な部分で実によく出来ている。
 そういう意味では、とても良く出来た脚本であり、ドラマが楽しめる。
 しかし、逆に言えば、それ以上のものは何も味わえない、ということでもある。
 全体的な完成度も高く、破綻もなく、アイドルものとしても上手くまとまっている。
 だが、よくも悪くもそれだけ、でもある。
 これに対して、本作を「とても良く出来た作品」として評価するか。
 それとも、「特に悪いトコロはない作品」として評価するか。
 このどちらかによって、本作の印象はガラリと変わると思う。

 正直なところ、本作に関しては後者です。
 アイドルものの映画として、悪いところは見受けられなかった。
 しかし、この本作でなければならない部分や、本作でなければ味わうことが出来なかったような要素、そういったものを感じ取ることは出来ない。ごく自然に、普通、としか…
 いやホント、凄い上手くまとまってる作品なんですよ。
 映画としても、一本のドラマとしても、アイドルものとしても。
 でも、あまりにも手堅くまとまり過ぎて、これといった見どころが無いというのが、本作の手痛いところだと思う。勿論、この上手くまとまってること、自体が凄いことなのだが。
 例えば。
 意外性のあるシナリオ、思わず見入ってしまう凄い作画、良い意味でも悪い意味でもネタになるような内容や展開、笑いどころやツッコミどころなど、そういう特徴といったもの。
 そういった、尖った部分が何一つ無いので、物足りなく感じてしまう。
 「良い映画だったね」というのは、視聴後の素直な感想ではあるのだが。
 それ以上でも、それ以外でも無いので。
 良い映画だった、そこで止まってしまう。
 後には、何も残らないし、何も得ることもないし、誰かと語り合いたいわけでもないし、絶賛もなければ一瞥もない、本当に、良くも悪くも「ただの良い映画」で終わっている。
 とても良い出来だったのは間違いないんだが…

 劇場版らしく作画は良好、癖はあるが安定したA-1の高いレベルの作画が楽しめる。
 売りの一つでもあるライブシーンは、最近流行りのCGとのハイブリッドで、臨場感やカメラワークとってもスクリーンで見る価値はあるだろう。中々良い迫力である。
 TVシリーズ版のアイドルマスターが、アイドルもの、としてよりも単なるキャラものとしての側面が強いため、非常に安っぽい話で終わったのが個人的に残念だったのだが…
 これに関して言うなら、この劇場版はTVの安っぽさを払拭する力がある。
 理由は単純で、アイドルとして実力をつけてきた自分達と、違う道を歩き始める仲間たち、そして、自分達に憧れアイドルを目指している後輩たち…という構図である。
 この構図そのものが、自然にドラマを引き締める要素になっている。
 TVシリーズのようにキャラクタを立てるためだけの安っぽい脚本は必要とせず、この構図だけでドラマが成立してしまうのである。故に、展開にメリハリが生まれるというワケだ。
 2時間少々という尺の中に、これらをギッシリ詰め込んだので。
 少女達の成長ものとして、アイドルものとしても、非常に手堅く、上手い具合にまとまった良作になっているのは間違いない。これは、素直にそう感じる。
 他にも、TVシリーズのキャラもの、という側面が薄まったおかげで。
 先を目指していくアイドル達と、それを追いかける新人アイドル、という構図に視点を合わせれば良いだけなので、TVよりは初見の人にも優しい内容になってもいる。
 そういう点でも、一本の作品、としてまとまっているとも言える。

 そんなわけで。
 単品の映画としてもよく出来ている作品ではあるのですが、これといった特徴があるわけでもないので、特別な魅力がある作品、ではないのが残念といったところ。
 それでも、作品の出来にしろ完成度は非常に高い作品なので。
 ファンはもとより、単品として完結しているので気になっている初見の方でも十分に楽しむことが出来るだろう。少女達の成長もの、は普遍的に人の心を掴むのだ。
 世間的な評価も高いらしく、それ自体には納得出来る出来はあるのだが。
 …少なくとも、絶賛出来る出来ではない、という点は釘を差しておこう。
 理由としては、上記したように特筆する点が無いということ。ハッキリ言ってしまえば、王道過ぎて話も半分を過ぎない内にオチまで完全に読めてしまう、それくらいありきたり。
 内容も、キャラクタも、何もかも、手堅い。故に、突き抜けられない。
 アイドルマスターというコンテンツにしろ、キャラクターにしろ、それらがどうであれ、本作を独立した映画として見た場合、その辺が非常に足を引っ張ってしまっている。
 凄く質の良い、美味い米と味噌汁を食ってるような映画だった。
 少なくとも、もう一度見たい、とは思わないかな…
 良い出来だが、面白いわけでは決して無かったからね。
 とにかく、悪い作品ではないので、とりあえずはオススメしておこう。

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プロフィール

波多緒理樹

Author:波多緒理樹
アニメ見たりゲームやったり
同人描いたり酒飲んだりする
どこにでもいるような人間

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