SHORT PEACE

 SHORT PEACE
 監督/大友克洋 他

 見てきたんですよ、本当は公開初日に。
 大友克洋を筆頭に、四人の監督が「日本」をテーマに描くオムニバス作品。
 大友克洋のオムニバスというと、メモリーズを思い出す人も多いだろう。あれは良いものだった、ロボットカーニバルとか迷宮物語とか、アニメのオムニバスって好きなのよね。
 そんなワケで。
 素直に期待して見ることにする。

 森田修平監督「九十九」
 大友克洋監督「火要鎮」
 安藤裕章監督「GAMBO」
 カトキハジメ監督「武器よさらば」

 これに加えて、森本晃司の手によるオープニングアニメーションが、本作の全てだ。
 安藤裕章監督の名前だけ知らなかったんだけど、メモリーズやスチームボーイのCG監督をしていた方なのね。他にもいくつか演出や監督作もあるが、映像の方で活躍していた感じか。
 とにかく、錚々たる顔ぶれである。
 極上のアニメーション、と謳う映像は、どのようなものだろうか。

 個人的には、かなり厳しかった。
 あんま楽しめなかったな、というのが素直な感想。
 それもこれも、問題は脚本にある。
 ショートムービーということを差し引いても、面白みのない脚本だった。物語を期待していたわけでもないが、毒にも薬にもならない、まさに何の味もしないような内容だった。
 映像を見せるためだけの、添え物としての脚本。
 それが、短いとはいえ連続して続くのだ…いくら映像が凄くとも、これでは退屈になる。
 脚本として面白かったのは、せいぜい武器よさらばくらい。
 でも、この武器よさらばは、元々大友克洋の漫画を原作にしたものだ。つまり、今回のためのオリジナルの脚本ではない。その上、原作は元から面白い。
 というかね。
 この御時世に、武器よさらばの映像を拝めるとは思ってなかったよ。
 そういうこともあって、武器よさらばは文句なしに面白かった、カトキハジメの初監督ということでかなり心配だったけど、映像的な魅せ方も上手いんだなこの人。
 他の三本は、脚本の古臭さもあって、なんだかなぁ、という感じ。

 ただし、上述したように映像そのものはやはり良い感じ。
 九十九はCGとセルっぽさが上手く融合してると思うし、映像的な派手さや細やかさはスクリーンに映える。残念なのは、本当に、それだけを見る映像だったことだが。
 火要鎮は、江戸の火災を描いた作品。
 家屋が火にのまれていく映像は作画的に見どころもあるし、所謂火消しの火災鎮圧をアニメーションで描いたものは迫力もある。ただ、内容もオチも話は酷いもんだが。
 GAMBOは…何か地味だった、割かし面白くはあったが。
 しかし、見ているのは辛かった。
 映像的、技術的には凄いものがあるんだろうけど、それだけで楽しめる視聴者は稀である。
 プロモーションビデオを見ているわけではないのだから、映像や演出の中に、話が存在しないと映画として機能しない…気はする、ホント映像しか見るところ無いし。
 そういうところ含めて、ちょっと期待ハズレだったな、と。
 その上、上映時間が凄い短い。1時間ちょい。
 この短さで、面白いのは武器よさらばだけ。
 …これを1800円で見るのは酷である、ショートムービー集なのだから、せめてもう少しくらいは安く出来なかったのか、というような不満すら覚える始末。
 風立ちぬ、を見た後だったので、見た連中全員不満顔。
 武器よさらばだけ500円でもう一回見たい。
 そんなものである。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

波多緒理樹

Author:波多緒理樹
アニメ見たりゲームやったり
同人描いたり酒飲んだりする
どこにでもいるような人間

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる