ラノベのら 3

 いい歳こいたオッサンが、今更ながらここ最近のラノベを適当に読む。
 そんな日常を、しばらく続けています。

 ソードアート・オンライン 1 アインクラッド/川原礫

 を読んだ。
 前回あんなこと書いておいて、早速またアニメ化決定作品じゃないか、という話だが。
 この作品も、割かし前から「最近の面白いラノベ」として身内の間で勧められてはいたので、興味を持ったのは随分前になる。実際に読んだのはアニメ化決定後ではあるのだが。

 ソードアート・オンライン。最新デバイスを利用し、視覚、知覚までも限りなく現実に近い表現を得た大型仮想MMORPG。その正式サービス開始日に、プレイヤ達を驚愕の事実が襲う。
 このゲームからログアウトするためには、100層にも及ぶ階層の、最終ボスを倒すしか無い。
 その上、ゲーム上での死は現実での死。現実とも虚構ともいえる世界の中で、プレイヤ達は各々の意思の元、様々な選択をし、いつ終わることすら分からない日々を生きていた。

 そんな話。
 知覚全てをバーチャルに体験出来る仮想MMORPGがあり、その世界の中でのお話。
 最近だと、.hack辺りを思い浮かべると分かりやすいだろうか。
 その世界に閉じ込められた主人公含む数多のプレイヤ達が、時にこの世界から抜け出すために攻略を目指し、諦め自害し、欲望のまま暴虐に走りと、様々な人間模様をみせる。
 舞台設定自体は大して珍しいものではない。
 特に、かつて自分がライトであった世代に読んだ「クリスクロス」との類似点がそう思わせる。
 クリスクロスの時代は、そもそもインターネットや、ましてMMORPGなど普及すらしておらず。
 その先見性と発想に、当時の自分は胸を高鳴らせたもんだが。
 今では、そこまで独創性のあるものでもないだろう。
 ついでに、設定だけではなく、ある意味登場するキャラクタ達の思想などもクリスクロスと似通っている部分があり…間違いなく作者は意識していると思う。
 その上、クリスクロスは第一回電撃小説大賞の金賞受賞作でもあり。
 同じ電撃文庫の作品として、現代版クリスクロスとして制作されたような気さえしてくる。

 とは言え、本作が古臭い作品であるかというとそうではない。
 例え現状が絶望的であったとしても、仮想世界、であること以上にキチンとゲームの世界だということ、そのディティールの細やかさが悲壮感を薄めてくれる。
 MMORPG、が一般的になってきたからこそ出来る表現も多く、スキルの使用による戦闘描写、仮想世界におけるプレイヤ間の交流など、それが上手く文章に落としこまれている。
 キャラクタ達も、仮想であるが故に、現状に対してアバターとして演じることが出来る部分と、素の部分が混在しており、その表現もまた面白い。
 MMORPGをプレイしたことのある人なら頷ける部分や、共感出来るシーンも多いし。
 まるでゲームブックを読んでいるようで、中々に楽しかった。

 ただ、そういった細部の表現は面白かったのだけども。
 肝心のメインストーリーには、特に面白さを感じることはなかった。
 最終的なオチや、キャラクタ達の最終的な役割やギミックなども、大体途中で分かってしまうくらいあからさまで、生死をかけたゲームといった感が無かった。
 特に主人公とヒロインの関係がチープで、ここは笑うところなんだろうかと頭を抱えた。
 作中で、普通のスタンドアロンタイプのRPGに対する会話があったのだが、そもそもこの話自体が、そのスタンドアロンRPGへの皮肉になっているのではないかと思う。
 環境さえあれば、物語など勝手に始まる。
 それくらい、良く言えば展開は王道であり、ヒロイックにも程がある。
 それすらも計算なら、作者凄ぇな、と思うけども、真意は分からない。

 とにかく、純粋な娯楽ライトノベルとしては十二分に楽しみました。
 春先から開始するという、アニメ版にも期待しておきます。
 で、このソードアート・オンライン、一巻で完結ではなく続刊しているのですが、一巻のラストを見るとどうやって続いているのか気になるので続きも読みたい…
 むぅ、積みラノベが無茶苦茶溜まっているぞ。
 もっと時間がとれればいいんだけどなぁ。

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波多緒理樹

Author:波多緒理樹
アニメ見たりゲームやったり
同人描いたり酒飲んだりする
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