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ラノベのら

 ちょっと前に書いたように、最近ラノベがマイブーム。
 特にジャンルや作者を固定してるわけでもなく、選別はかなり適当です。
 それは新作コーナーに並ぶものであったり、古本屋で何気なく手に取ったものであったりする。
 購入の動機は友人に勧められたものであったり、タイトルが面白そうorつまらなそうと感じたものであったり、どこかでタイトルを見た気がするものだったりする。
 つまり、適当。
 もうすでにライトなノベルなんて読んでいる場合じゃない歳ではあるけれど、かつてライトな時代を過ごした身として、最近の作品を改めてボチボチと読んでいこうと思いまス。
 さて、今回読んだ作品は。

 さくら荘のペットな彼女/鴨志田一

 購入するラノベを選別する上で、守っているルールが二つ。
 一つは、それなりに巻数が出ていること。
 一つは、アニメ化orドラマCD化していないこと。
 それを厳守した中で、友人に勧められた作品の一つがこれだった。とりあえず読む。

 タイトルから分かるように、所謂アパートものである。
 有名なものだとめぞん一刻なんかがそう、共同体という固定された舞台の中で、主人公を含む個性豊かなキャラクターが織り成す群像劇が魅力的である。
 多くはヒロインと同じ空の下暮らす、という状況を作りやすい上に、何せ日常生活に対してダイレクトにキャラクタを絡ませることが出来る、というシチュは美味しい。
 ホームコメディとあわせて、手広く話を展開出来る舞台設定である。
 この手の作品では人類ネコ科というか、みず谷なおき作品が個人的には好き。
 …まぁ、ラノベではないが。

 生徒の中でもはぐれ者ばかりが集う学生寮、それがさくら荘。
 主人公である空太少年は、大した特徴があるわけでもない一般生徒だが、猫を拾っては世話していたため、通常の学生寮を追い出されこの辺境の地へ追いやられてしまう。
 日々変人達との奇妙な生活を送る空太だが、そこに新しく美少女が編入してきて…
 という感じで話は始まる。
 で、その新しくやってきた美少女ヒロインも、他の変人達に負けず劣らず変人で、一般知識や世間的な常識というものが欠落しているという、まさに動物的な人間。
 そして空太がそのヒロインの世話係として奮闘する。
 …というところから、タイトルに繋がるワケである。
 ヒロインであるましろには常識が通用しないため、清く正しい一般人である空太との間にある認識の差によって引き起こされるシチュエーションが、本作の柱でもある。
 そこには異常性による笑いがあり、意思や感性の差異による物語がある。
 その辺はさくら荘に住まう他の変人達にも当てはまり、それぞれがあらゆる面で抱える異常性の中にも、理由や葛藤や痛みが確かに存在している。
 だからこそ、空太少年の痛々しいまでの普通、が際立つのでもあり。
 安易になりがちなキャラクタの天才設定なども、キャラクタを際立たせる手段ではなく、物語を加速させるための装置に留まっているというのも良い。
 キャラクタも嫌味がない程度に個性的で、それぞれの方向性がしっかりしているし。
 変人達の言動にしろ描写にも、青臭さを含んだ上で納得できるだけの説得力があるし、むしろその尖った言動が学生寮という舞台の中で、とても上手く機能していると思う。
 アパートものとして、そして学園青春ラブコメとしても。
 かなりいい出来なんじゃないでしょうか。

 文章は読みやすく、必要な描写は整っているのでラノベとしては無問題。
 内容も凄くバランスが良かった。
 アパートものとして、同居人達とのドタバタギャグ、奇妙な日常もしっかりしてるし。
 ラブコメ部分も、変わったヒロインと意思を疎通していく過程や、自分自身の無力さ未熟さを踏まえた上での、空太少年の心の動きも丁寧に描写されてましたし。
 …ただ、ちょっと一目惚れ的な部分があるのは頂けなかったな。
 保護欲や、それこそペットと飼い主的な関係から、その感情が変わっていく。
 そういうのを、続刊に期待したかったんだけど。
 そういうのでもないらしい、あくまで、ペットな彼女、とはシチュエーションのことだけを指すみたいだ。それが残念といえば残念か。
 あと、何よりも残念なのは、口絵というかイラスト担当。
 もう典型的なキャラクタしか描けない人、なのか、表紙にしろ挿絵にしろやぼったい立ち絵とバストアップがあるだけで、魅力のクソもなくて頭を抱える。
 アパートもの、って群像劇でもあるんだから。
 日常の中で様々な個性をもったキャラクタが生活している、というのを一枚の絵に収められる構図が出来る人じゃないと起用しちゃ駄目だと思うんだが。
 画力、ではなく、この場合レイアウト能力が重要。
 そういう意味では、このイラスト担当は全く作品に貢献していないと言える。
 よく、ラノベのあとがきでは、「イラストを担当してくださった◯◯さん、美麗で作品のイメージにピッタリなキャラと口絵をありがとうございます」なんて書かれてるが。
 作家も辛い時はあるだろうな、と思う。
 自分でイラスト担当を指定出来るかどうかは分からないけど、イラスト担当が例え気に入らなくても、そうハッキリと口に出来ないだろうしさ。
 正直、この作品に関してはイラストが足を引っ張ってる。
 少なくとも一巻の時点では。

 個人的には気に入ったんで、続刊も購入し、今は積んであります。
 ある程度積んでるのが片付いたら、二巻を読もうかな。
 現状では六巻まで発売中、原作以外でのメディア展開がされていない作品ではあるけれど、このままいったら何かしらの展開はありえそうな気はする。
 流石にアニメ化は無理だろうけども。
 でも、お色気シーンなんかも豊富なので、企画は通りやすいかな?
 …とは言え、あまりアニメで見ても面白くなるかと言うと、そうでもない作品な気はする。似たようなものだと、とらドラ!なんかと同じようなタイプというか…
 いや、とらドラ!のアニメ好きだけど。
 大好きだけど。

 さて、これからも1冊2冊くらい読んだら、適当に書き記していこうかと。
 ラノベ中毒ではないので、ペース遅い上にデータベースにはならないと思いますが。
 何かオススメの面白いラノベ、それからびっくりするほどつまらないラノベなどがあったら、こそっと耳打ちしてくれるとありがたいです。特に最近で続刊中のもの。
 とりあえず、手に取ったものは最低でも一巻は必ず読むので。

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波多緒理樹

Author:波多緒理樹
アニメ見たりゲームやったり
同人描いたり酒飲んだりする
どこにでもいるような人間

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