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電人ザボーガー

 電人ザボーガー
 監督/井口昇

 見てきた。
 30年以上前、ピー・プロダクションによって制作された、特撮番組のリメイクである。
 いや、リメイク…とはちょっと違うのだが、とにかくザボーガーの新作にあたる。
 最初、サボーガーの新作が劇場版として作られる、と聞いた時には。
 そりゃぁとんでもなく喜びましたよ。
 俺、特撮にはそれほど強くないのですが、この電人ザボーガーという作品は本当に好きな作品の一つで…好きな特撮番組を挙げろ、と言われたら少なくとも五本の指に入ると言っていい。
 作りは、確かに当時としてもチープさはあったし、馬鹿馬鹿しい部分もあるのですが。
 山口暁演じる主人公、大門豊の気合入りまくりな空手アクションは最高だったし、ザボーガーと敵怪人との重厚なバトルも見所で、脚本も趣向を凝らしていたしとても楽しかった。
 予算の少なさや、画作りの貧相さを補うだけのものがあった。
 そんなワケで、個人的に大好きなザボーガー、この新作は喜ぶべきなんでしょうが。
 不安も当然あって。
 特に、監督が井口昇だということ。
 所謂インディペンデント映画の監督なのだろうけど、正直なところ、奇抜なアイディアとエログロナンセンスでゴリ押しする作品しか作らないという、そんなイメージしかなく。
 凄い余計なことしそうだな、と。
 しかし、劇場公開から二週間、界隈での評判は上々。
 自分が見た時も、席はかなり埋まっていた。
 これは、期待するしかないだろうか…!

 悪のサイボーグ組織Σに、父親を殺された大門豊。
 彼は、父が遺したバイク型スーパーロボット/電人ザボーガーと共に、秘密警察としてΣと激しい戦いを続けていた。そんな中、Σ幹部の一人、ミスボーグと奇妙な関係になってしまう。
 しかし、それはさらなる悲劇の幕開けでもあった…

 という内容。
 本作は二部構成になっており、青年編と、それから25年後を描いた熟年編。
 二つの時代を、一人のヒーローがどう生きるか…が、話の主軸である。
 結論を言うと、個人的にはかなり楽しめました。
 ザボーガーのファンとして、手放しで絶賛…とはいかないが、満足のいくものではあった。
 ストーリーは、原作では敵幹部の一人にしかすぎなかったミスボーグとの関係も絡め、本来なら味方であり守るべきものである、人間側の暗黒面も容赦無く浮き彫りにしており。
 大門の、自分の信じる正義や、想いの葛藤を丁寧に描いていた。
 これは良い改変だと思う。
 少なくとも、いくらザボーガーが好きとはいえ、今更大スクリーンで勧善懲悪のヒーローもの、というわけにもいくまい。ザボーガーらしさを活かした上で、現代的にもアレンジされている。
 ヒーローの25年後を描く、という発想の二部も面白い試みで。
 正義の心が枯れてしまった正義の味方は、悪に対してどうするのか。
 それは、自分の信じたことを貫く、誰にでも言える普遍的な意思の力なのかもしれない。
 そういった、ヒーローものの王道をなぞりながらも、当時ザボーガーを見ていた大人になった少年達へと向けたメッセージ性もある、非常にまっとうな娯楽作に出来上がっている。

 アクションシーンも上質で、オリジナルと比較しても遜色がない。
 山口さんをリスペクトした殺陣には好感が持てるし、現代の技術でスタイリッシュになったザボーガーは最高に格好良く、CGを駆使したアクションには胸が熱くなる。
 若干お色気シーンが多いのでアレだが、お子様にもオススメ出来る出来だ。
 チープな部分は逆に味が出ており、むしろザボーガーらしさが出てて◯
 オリジナルへのオマージュや、再現も要所要所で取り入れられており、スタッフへの原作愛と拘りを感じる。見ていて思わずニヤリと出来るのは、この手のリメイクではお決まりである。

 と、大方満足ではあるのだが。
 少々、悪ふざけと言うか、悪ノリが過ぎてるな、と感じる部分があるのも事実。
 これは、監督が監督なので覚悟してはいたことなので、今更ではあるんだけど…少なくとも、無理矢理笑いを取りに行くような脚本と演出は必要なかったように思える。
 ザボーガーには、チープな馬鹿馬鹿しさはあったかもしれないが。
 不真面目な作品作りは決して無かったハズだ。
 そこの線引きは、ちゃんとして欲しかったかな…ある程度はいいんだけども。
 熟年期の大門を板尾創路が演じてることもあって、コントにしか見えないシーンも多かったしさ。いや、板尾創路自体は凄い好きなんだけども…!

 そんな感じです。
 うーん、と唸るところもあるけれど、不満はそこだけで。
 100点中なら80点くらい、はザボーガーの新作、として付けられると思います。
 けど、やはり上述したように悪ノリ部分がかなり目立つので。
 ザボーガーと大門豊を、本当に心のヒーローだと思ってる人には、相当辛いと思う。テーマを描くためとは言え、衰えた大門を見るのは俺も少し目を背けたくなった。
 むしろ、原作を知らない方が楽しめるかもね。
 上映館がとんでもなく少ないのが厄介ですが、気になるなら見に行くのも一興。
 ヒーローものに抵抗がないのであれば、是非どうぞ。

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波多緒理樹

Author:波多緒理樹
アニメ見たりゲームやったり
同人描いたり酒飲んだりする
どこにでもいるような人間

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