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ラノベのら 7

 いい歳こいたオッサンが、今更ながらここ最近のラノベを適当に読む。
 そんな日常を、しばらく続けています。

 今回はちょっと多めなので、ラノベや俺の駄文に興味のない人のために本文を隠しておこう。
 …しかし、まだまだ感想書いてない読んだラノベも多いんだよなぁ。


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ラノベのら 6

 いい歳こいたオッサンが、今更ながらここ最近のラノベを適当に読む。
 そんな日常を、しばらく続けています。
 今回はちょっと多め。



 とある飛空士への追憶/犬村小六

 劇場アニメ版を先に見てしまい、それが個人的にイマイチだったため、原作を読むことは無いと思っていたのだけども、最近の流れで何となく購入し読む。
 二つの大国の戦火が拡大する中、しがない下層階級の飛空士シャルルが、時期皇妃であるファナを載せた飛空艇を駆り、敵中を突破し本国へと送り届けるという極秘任務を受ける。
 その作戦の中で築かれる二人の絆、そして胸を熱くさせる空戦…
 と、基本的な設定や物語は劇場版と変わりはなかった、当たり前ではあるのだが。
 しかし明確な違いがいくつかある、それは特にシャルルとファナの、お互いの想いを表現する描写の細やかさである。劇場版がいかにスポイルされているかが、今回読んでて分かった。
 劇場版は原作好きには不評なのだが、確かに、重要な部分削りまくっていたようだ。
 ヒロイックな内容なのに、主人公とヒロインの感情が上手く伝わってこない、というのは致命的だった。原作ではそれが丁寧で、劇場版での不満を解消するには十分な出来だった。
 ボーイミーツガール、身分違いの恋、極秘作戦、パイロット同士の奇妙な友情、熱い空戦、そういった普遍性のある娯楽要素が高い技術でまとまっており、いい娯楽小説として読めた。
 なるほど、確かに面白いし評判が良いのも頷ける…が。
 やっていることはそれこそ普遍性の塊であり、王道を王道として描いたものである。勿論それ自体にも高い技術を必要とするのだけど、真新しさという点では劣ってしまう。
 新しいのに、まるで古典名作を読んでいる気分ではあった。
 それから、ファナがどれだけ気高く美しいのかを説明するだけに数ページをかけていたのには思わず失笑してしまった。どれだけヒロインを押す気なんだろうこの作者は。
 内容的にも技術的にも良い、けども界隈で賞賛されているほどではないとは思う。
 いや面白かったけどさ、劇場版も改めて見てみたいものだ。



 六畳間の侵略者!? (1)/健速

 程よく巻数も出ており、現在も続刊中、らしいので手に取り読む。
 高校入学と共に一人暮らしをすることになった主人公/孝太郎、格安のアパートを見つけ引っ越すことになるのだが、その部屋には幽霊が出ると、過去の入居者も早々に退去する曰く付き。
 そして出没する幽霊は部屋の所有権を主張し、さらにはこの部屋を狙って地底人やら宇宙人やら魔法少女やらが押しかけるという侵略を受ける中、孝太郎の受難が始まる。
 大体こんな内容、なるほど。
 個性的なキャラクタ達を一つの場所に詰め込み、場を極小のサイクルで回すというのにアパート方式があるのだけども、これはそれを更にミニマム化し、部屋単位でやってる感じ。
 そのため、イベントやキャラ立てに事欠かず、絶えず読者に何かしらが起こっている状況、を示すことが出来る。この場の形成にはちょっと関心した、逆転の発想だな。
 一巻しか読んでいなくとも、このジェットコースター的な展開は思わず先を知りたくなる。設定やキャラの個性を出し惜しみしない描写は、ページをめくる魅力を十分に持っている。
 ヒロイン?一人一人が孝太郎の住む部屋、を狙っており、それ故に侵略者とされるのだが、主人公である孝太郎は、当然それを阻止する立場にあるのも良い。
 ヒロインに対して防衛/攻撃的行動をとれる主人公、というのはいいものだ。
 …まぁ、恐らく続刊に従って、関係も懐柔されるのだろうけども。
 さて、個人的に関心したし結構面白かったのだけど、続きを読みたいかというとNO
 単純に文章が俺には合わない、キャラが揃ってきた後半は楽しかったのだけど、状況が淡々と進むだけの前半はもう退屈で苦痛の一言。単純に文章で読ませる作家ではないのだろう。
 自転車を走らせるシーンで、キコキコキコ、と擬音で表現した時は失神するかと思った…
 キャラクタが目まぐるしく掛け合いをするシーン自体はとても楽しいのだが、はっきり言ってそれ以外の描写がどうしようもないのだ。純粋に、キャラと設定だけで勝ってる作品。
 勿論、それだけ、でも十分なくらい特化してる作品なのだけど。
 合う人には凄く合うし、別段嫌う理由も無い、良い意味でライトノベルでもある。
 だけど、俺はちょっとだけ駄目という感じ。今のところ、続きを読む予定は無い。



 変態王子と笑わない猫。(1)/さがら総

 近々アニメ化しそう、という悪魔の囁きを耳にしたので即購入、即読破。
 常日頃から女の子のことしか考えていない主人公/陽人は、度々建前を並べては本音を言えない性格に参っていた。そんな時、友人から町外れにある「笑わない猫」像の噂を聞く。
 その像にお供え物を捧げると、自分が要らないものを、それを必要としている誰かに渡してくれるのだという。そして彼は、自分の建前、を要らないと願ってしまい…
 大体こんな話。
 こうして、自分から建前、というものが失われた陽人は本音が駄々漏れの状態になってしまい、女の子のことしか頭に無かった彼は、いつしか変態王子と呼ばれるようになる。
 そんな変態な言動をとり続ける彼と、同じく笑わない猫像に「本音」を捧げてしまい感情と表情を失ったヒロインのラブコメディ、というのが大方の本筋である。
 とにかく文章のテンポが良い、デビュー作らしく読みづらさはあるものの、韻や文章の流れが軽快であり、比較的文章量が多い作品であるものの、スラスラと読めてしまった。
 思わず声に出して読みたくなる文章である、本編は主人公の一人称で語られるのだが、主人公の性格も相成って、この作品の方向性を実に特徴づけていると思う。
 変態と呼ぶには少々パンチが弱いが、この軽快なノリは読んでいて楽しい。
 反面、登場するヒロイン達は大して特徴もなく、ステレオタイプではあるのだが、主人公のキャラのおかげでどうにか埋没していないだけ、という印象はある。
 ストーリーも大味で、主人公含むキャラクタの葛藤や心理描写などは甘く、本音や建前、失うもの欲しい物、そういった設定に振り回されているような乱雑さもあった。
 特に、主人公に明確な意思というものを感じることが出来なかった、のは辛い。
 キャラクタとしては面白いのだが、これでは主人公というよりもただの舞台装置だ。
 そして、良くも悪くも、それだけの作品、になっているのも確かだ。
 コメディとして読む分には面白いのだが、物語性や成長性を含む話として見るには粗が多く、ヒロイン達の魅力も設定や主人公の言動に助けられている部分があり…
 総合しても、ああ、いつものMF文庫だな、としか言いようが無い。
 設定の奇はあるけど、そこまでの魅力は感じなかったかな。結構面白かったのは確かだが。
 続刊を読むかどうかは…とりあえず保留しておこう。



 もて?モテ! (1)/長野聖樹

 これも結構な巻数が出ていたので購入、しかし全八巻で完結済みらしい、残念。
 最近のラノベは五巻も出れればメディア化はされるイメージなんだが、そうでもないのね。
 全ての女の子が幸福に暮らすことの出来る、理想の国家であるモテ王国を建国するため、主人公/良太郎は日々女の子を勧誘し続けるのだが…その結果は当然ながら散々なものだった。
 そんな中、海外の義父から太古の携帯電話らしきものが送られてくる。訝しげに電源を入れてみると、小さい女の子が現れ、彼女は自らをモテモテ携帯のモテ神様と呼んだ。
 大体こんな話。
 意中の女の子のアドレスを入力すると、たちまちその子にモテモテになってしまう太古の携帯電話を手に、主人公はモテ王国建国に乗り出すラブコメディ。
 というのが本筋である、というか、それ以外の要素が全く無い。
 主人公はただ我武者羅にモテたいのではなく、あくまでも少女達の安息の地を作りたいという思想の元動いているので、そこがストッパーになり決して一線を越えようとはしない。
 なので、ヒロイン登場→彼女にモテよう→アドレス奪取→イベント→モテ過ぎてこのままじゃ駄目だからアドレス消去→前の関係に戻る、けどちょっとだけ相手は気になってる感じ。
 という展開を繰り返すことになる、仕方のないことだが。
 その上、ある意味お約束といってもいいラッキースケベなイベントや、どこかで見たようなヒロイン達がどこかで見たような展開で惚れていくという、面白みのない内容。
 設定もぞんざいで、このモテ携帯とは?モテ神様とは?
 その応えは、本編でも主人公にどうでもいい、と一蹴される始末である。
 文章も稚拙で、状況描写にしろ心理描写にしろ雑が部分が多い。とにかくキャラクタが何を言って、どういう行動をしたのか、だけを延々と書き連ねたような、上っ面な説明が並ぶ。
 純粋に面白くない。
 これで、この内容で八巻まで出ているのが脅威である。一体コレ以上何をするのか。
 何しろモテ王国を建国した時点で話は終わるし、特定のヒロインとくっついても話は終わる。とすれば、あと出来ることはヒロインを出しまくって、同じような展開をするだけになるが…
 ただでさえつまらないのに、そんなのをここから八巻も続けるのか、恐ろしい。
 正直なところ、自分には合わないけど、こういうのが好きな人には合う、と大体の作品は肯定出来るのだが、この作品はどういう層が好んで読むのかがサッパリ分からん。
 エロ目当てかなぁ…それくらいしか見所がないし…
 しかし、ラノベを改めて読むようになってからというものの、読んだ作品はどれもそこそこ面白かったものが多かったので油断していたのだが。
 本作を読んで、そうそう、コレだよ、と変に感心した。
 ココ数年の間イメージしていた、「物凄くつまらなくて毒にも薬にもならないライトノベル」
 それって、こういうのだよなぁ、って。
 そういう意味では、読んで良かったと思う。読了して、つまらなかった、と清々しかったもの。
 当然、続刊を読む予定は無い、金輪際。

ラノベのら 5

 いい歳こいたオッサンが、今更ながらここ最近のラノベを適当に読む。
 そんな日常を、しばらく続けています。

 …そもそもこんなの書いてて需要あるのかどうか考えてたら、無いなという結論に達してしばらく放置していたのだけども、ラノベ自体はその後も冊数を順調に消化していった次第。
 なので、折角だからある程度読んだものが溜まった時に、まとめてつらつら書こうかと。
 いや、需要が無いのは分かっているんだが。



 アクセル・ワールド (1) 黒雪姫の帰還/川原礫

 著者はソードアートオンラインと同じ人、そういえばアニメもそろそろ始まってるんかな。
 原作はアニメ始まる前にちゃんと読んだ、SAOが結構面白かったので、こちらも期待していたワケなのだが、幸いなことにそれは見事に的中した。
 これはかなり面白い、少年の心をしっかり掴む。
 SAOと同様、舞台は近未来の現代で、主人公は仮想区間での戦闘に身を投じることになっていくのだが、その彼はコンプレックスの塊であり、卑屈で矮小な人間なのがたまらない。
 臆病な主人公が変わっていく、ような作品は数あるが、本作はそれどころではない。
 そして、読者が共感するか、嫌悪を抱くかはそれぞれだと思うのだが、そういう思春期にあるような、劣等感に身も心もも侵されているような主人公が、逆に親近感を覚えさせる。
 ラノベには綺麗事、御都合展開はお約束だし、それを否定するつもりは全く無いが。
 それを貫くためには、同様の痛みや汚いものも表現しないといけないと思っているので、そういう意味では、この主人公は確かに汚い精神の持ち主ではあるが、高潔で美しい。
 それでこそ、ラストに至るまでのカタルシスで震えるのだ。
 人間の心理描写、戦闘シーンなどゲーム的だが分かりやすい文章、設定やギミックなどSAOと類似箇所は多いのだけども、キャラクタの魅力で俺はコッチの方がSAOよりも好きだし面白い。
 これは是非続刊も読みたいトコロ。
 あと、アニメの方も見ないとな。



 僕の魔剣が、うるさい件について (2)/宮澤伊織

 魔剣の2巻も発売後即購入、即読破した。
 以前日記でも書いたけど、再びラノベを読み始めよう、と思った切欠をくれた作品であり、例え人気があろうがなかろうが、面白かろうがなかろうが、最後まで読み続ける覚悟。
 これは、俺にとってそういう作品。
 意思をもった剣や武器、その魔剣(美少女に擬人化する)をふとしたことで手に入れてしまった主人公が、魔剣をめぐる組織や魔剣使いとの戦いになし崩しに巻き込まれていく。
 という。
 このご時世に、こんな使い古された、真新しいものが一つもない設定で勝負するとこに痺れる。
 1巻では、魔剣を管理する組織、魔剣を使って悪巧みしてる組織の顔見せ、それから野良の魔剣使いとの戦闘、と舞台設定を説明するのがメインの、比較的地味な内容だった。
 2巻には仲間?になる新キャラ(美少女)やら、設定などが徐々に追加されてきているので、割りと華やかな感じ。戦闘描写も、読みにくいけど魔剣ごとの特性はちゃんと活かしてるし。
 登場キャラクタにしろ、表紙にしろ女性キャラが無駄に多く、所謂ハーレムものに見えがちだが。
 蓋を開ければ、女性キャラに媚を売ったような描写はほとんど無く、戦闘も割かしエグイシーンも多いので、実は真っ当な少年向けバトル要素ありの作品だと思っている。
 確かに目を引く新しい要素はないのだが、逆に安心して読める、とも言えるし。
 そういう普遍性を持った要素で、手堅く作った作品、とも言える。地味だが。
 惜しむらくは、やはり何と言ってもイラスト。
 魅力がない、とかそういう意味ではなく、純粋にこの作品には全く合ってない。
 学園ドタバタラブコメみたいな作品にはマッチするだろうけど、この作品、そういうドキドキなシチュエーションは皆無だし、女の子はみんな殺気立ってるし、というか殺すし。
 2巻の表紙だって、新キャラの女の子がパンモロしてるイラストなのだが。
 本編にそんなシーン無いから。
 腕もがれて絶叫するようなシーンはあるけど。
 と、いうような作品。面白い、とも思わないし、斬新でも無いのだけど、読んでて不快ではないし個人的には結構好きです。オススメ、でもないが、作者は応援したい。
 3巻も楽しみにしてる。



 竜と勇者と可愛げのない私 (1)/志村 一矢

 そこそこ巻数が出ているようだったので、試しに購入。
 最近では珍しい、純異世界ファンタジー作品。神と魔王の戦い、ドラゴン、宮廷魔術師など、今では懐かしいとも言えるような単語を目にして、ノスタルジックな気分に浸る。
 物語は、優秀だが平民上がりで実力を認めてもらえない宮廷魔術師の少女/アンジュが、勇者の血筋だがグータラで色ボケなレックスと共に、復活した魔王を倒しに行く。
 と、そういう話。
 王道、実に王道。故に、地味。
 しかも、この作品はアンジュの一人称で描かれている上、レックスのボケた発言や行動へのツッコミ、数々のファンタジー要素の説明、流れるような御都合的展開。
 個人的には凄い懐かしい気分にさせてくれるのだが、いくらなんでも、古過ぎる。
 分かりやすくこの作品の全てを説明すると、スレイヤーズが流行った後、大量に生まれた類似品の一つ。それを、こんな御時世に恥ずかしげもなく発表しちゃった、って感じ。
 これ、1巻は2010年に出てるんですよ。
 15年くらい発売するの遅いんじゃない?というくらい古い、骨董品レベルの内容。
 …だけど、それが悪い、とは思わない。
 むしろ、今の現代を舞台にした異能力バトルラノベに読み飽きた若いコ、もしくは、最近のはややこしくてもっと単純なのが読みたい、かつてライトだったオッサン達。
 そんな人には、むしろオススメ。
 俺のような世代の人間が、それこそスレイヤーズやらフォーチュンクエストやらをリアルタイムで読んでいた人達が、安心して読めるような内容になっている。
 というか、作者は多分ソレを狙ってる。
 じゃないと、こんな作品書かない。恥ずかしくて、書けない。
 個人的には、確かにそういう意味では凄く懐かしいし、ニヤニヤしてしまうような内容だったんだけど、特に続きを読みたいとは思わなかったかな。
 今読みたいのは、現代のラノベ、なので。

 …こんな感じで、3冊くらいづつ溜まったら書いていこうかと。
 今のとこと、読んだけど感想書いてないのは10冊くらいあるので、その内に。
 いやー、ラノベってホント良いものですね、多分。

ラノベのら 4

 いい歳こいたオッサンが、今更ながらここ最近のラノベを適当に読む。
 そんな日常を、しばらく続けています。

 魔法科高校の劣等生 1 入学編・上/佐島勤

 を読んだ。
 今度はアニメ化決定作品じゃありませんよ?
 それでも、コミカライズが決定だかすでに連載されているだかで、結構な人気らしい本作。
 未アニメ化、そこそこの巻数で人気もある、と俺の求めるラノベの条件にもピッタリ。
 …まぁ、そんなラノベは漁れば山ほど出てくるんだろうけども。

 魔法、が純粋な技術として体系化され、確率した時代。あらゆる環境で魔法師の存在が重要視され、その育成機関でもある魔法科高校では、すでに明確な格差があった。
 成績優秀なエリートでもある一科生と、補欠扱いの二科生。
 物語は、その二科生として主人公が入学したところから始まる。

 大体こういう話。
 魔法や超能力といった異能の力、が技術として明確化された世界の話。
 …というのは割りとある設定なのだが、本作はそれに加えて舞台を学園に絞ったことで、学園ものである上で能力うんちくバトルもの、にも仕上がっている。
 これだけならとりたて特徴のない話ではある。
 本作は元々作者がWeb用に投稿していた作品であり、それが人気を得て書籍化。
 そうなると、やはりそこは人気になるだけの理由がある。

 本作の魅力…または、本作を好きになれるか否か。
 その判断は、とにかく主人公のキャラクタを受け入れられるかどうか、の一言に尽きる。
 主人公である志波くんは、上述した&タイトルにもあるように、魔法師の育成機関である魔法科高校に、補欠扱いでギリギリ入学したという、早い話が劣等生である。
 その上、妹はトップの成績でエリート一科生になってしまうし、本人は自分への劣等感とコンプレックスを常に抱いており、自嘲を忘れないやや根暗な男である。
 しかし、そんなのはあくまで表面上のこと。
 魔法の制御に関しては他に劣るが、魔法理論やら体術やら自分でフルカスタマイズしたデバイスやら、次々とその他生徒を凌駕する性能が明らかになっていく。
 勿論、そこでも自嘲は忘れない。
 このお話は、早い話が常日頃上から目線で気取ってる連中を、普段は劣等生扱いな主人公が、斜に構えた態度で平然と駆逐していく様を爽快に描いたものである。
 なので。
 少々、主人公最強!の描写がクドいというか、ハイハイ強い強い、というか。
 優秀なエリート達に対して、大して力を持たない主人公が知恵を巡らせて勝つ、では無く、力を隠していた主人公が圧倒的な差でエリート連中を打ち倒す、なため。
 そこに爽快感や、様式美的な面白さを感じられないと、とてもじゃないが読めない。
 俺は、まぁ、うん、普通。
 まず、主人公が何で自分の力を勿体付けてるのかがよく分からなかった。
 例えば、これが実は凄い力なのに、それに主人公が気づいていない、とかならまだ良かったんだが、明らかに主人公や妹はその力を明確に意識しているので。
 主人公が何をしたいのか分からんし。
 主人公自体も、舞台装置以上の面白味を持っているとも思えなかった。
 話の流れや、設定はよくあるものなので、決してつまらないわけでもないんだが。
 魅力は感じなかったな、全体的に。

 本作がなぜ人気になったのか、というと上記した主人公の無敵っぷりや。
 主人公をとりまくキャラクタの魅力、それから体系化された魔法理論だろう。
 何だかんだ言っても、平凡と言われる主人公がエリート連中を倒す、という構図は昔からある庶民派ヒーローの定型文であり、そこには安心感さえある。
 キャラクタも学園ものらしく癖のある連中が揃っているので、その辺は設定の特殊性が無かったとしても、ごく普通の学園ものとして読めるものだとは思う。
 魔法理論もそれなりに細かく、それでいてハッタリが上手く効いているので中々面白い。魔法のプログラムやデバイスなどは、女神転生あたりを彷彿させるな。
 そんなわけで、ライトノベルとしては娯楽性をキチンと盛り込んだ作品であり。
 ここがこういう風に面白い、というのが明確に分かるのが良い。
 セールスポイントがブレない、ってのは重要だね。

 とりあえず人気があるのは分かるし、決してつまらないわけでもない。
 が、俺にはどうもそんなに合うタイプの作品では無さそうだ。
 設定やキャラクタなんかは好きなんだけど、やはり主人公が好きになれない。
 コイツだけ面白くない。
 でも、何か作者が所謂凄い最強主人公、をわざと皮肉っているような気はするんだよな。
 描写が不自然というか、過剰なのはあえてそうしているのかも。
 他、これは重要なのだけど、文章がちょっと読みづらい。一つのシーンに対する表現が簡素過ぎて、この場面で何が行われているのか、が分からん時がある。
 話の流れと文章の起伏がバラバラなんだよな、そこが残念。
 とは言え、主人公とキャラクタ達の魅力でガンガン押していくタイプの作品なので、そういう細かいところは大して重要ではない。
 こう、主人公が無機的なので、読者=プレイヤ=主人公、と捉えたRPGなりギャルゲなりのプレイが好きな人にはオススメ出来るかもしれない。
 俺はそういうプレイが出来ない人なので、合わないのかもしれない…
 元々完結作を修正して書籍化しているため、続刊もあるのだが。
 これは、悪くはないけど、続きを読みたいとは思わなかったなー
 まぁいいか。
 次は何を読むかな、そろそろ積みラノベ減ってきたし、補充しないと。

ラノベのら 3

 いい歳こいたオッサンが、今更ながらここ最近のラノベを適当に読む。
 そんな日常を、しばらく続けています。

 ソードアート・オンライン 1 アインクラッド/川原礫

 を読んだ。
 前回あんなこと書いておいて、早速またアニメ化決定作品じゃないか、という話だが。
 この作品も、割かし前から「最近の面白いラノベ」として身内の間で勧められてはいたので、興味を持ったのは随分前になる。実際に読んだのはアニメ化決定後ではあるのだが。

 ソードアート・オンライン。最新デバイスを利用し、視覚、知覚までも限りなく現実に近い表現を得た大型仮想MMORPG。その正式サービス開始日に、プレイヤ達を驚愕の事実が襲う。
 このゲームからログアウトするためには、100層にも及ぶ階層の、最終ボスを倒すしか無い。
 その上、ゲーム上での死は現実での死。現実とも虚構ともいえる世界の中で、プレイヤ達は各々の意思の元、様々な選択をし、いつ終わることすら分からない日々を生きていた。

 そんな話。
 知覚全てをバーチャルに体験出来る仮想MMORPGがあり、その世界の中でのお話。
 最近だと、.hack辺りを思い浮かべると分かりやすいだろうか。
 その世界に閉じ込められた主人公含む数多のプレイヤ達が、時にこの世界から抜け出すために攻略を目指し、諦め自害し、欲望のまま暴虐に走りと、様々な人間模様をみせる。
 舞台設定自体は大して珍しいものではない。
 特に、かつて自分がライトであった世代に読んだ「クリスクロス」との類似点がそう思わせる。
 クリスクロスの時代は、そもそもインターネットや、ましてMMORPGなど普及すらしておらず。
 その先見性と発想に、当時の自分は胸を高鳴らせたもんだが。
 今では、そこまで独創性のあるものでもないだろう。
 ついでに、設定だけではなく、ある意味登場するキャラクタ達の思想などもクリスクロスと似通っている部分があり…間違いなく作者は意識していると思う。
 その上、クリスクロスは第一回電撃小説大賞の金賞受賞作でもあり。
 同じ電撃文庫の作品として、現代版クリスクロスとして制作されたような気さえしてくる。

 とは言え、本作が古臭い作品であるかというとそうではない。
 例え現状が絶望的であったとしても、仮想世界、であること以上にキチンとゲームの世界だということ、そのディティールの細やかさが悲壮感を薄めてくれる。
 MMORPG、が一般的になってきたからこそ出来る表現も多く、スキルの使用による戦闘描写、仮想世界におけるプレイヤ間の交流など、それが上手く文章に落としこまれている。
 キャラクタ達も、仮想であるが故に、現状に対してアバターとして演じることが出来る部分と、素の部分が混在しており、その表現もまた面白い。
 MMORPGをプレイしたことのある人なら頷ける部分や、共感出来るシーンも多いし。
 まるでゲームブックを読んでいるようで、中々に楽しかった。

 ただ、そういった細部の表現は面白かったのだけども。
 肝心のメインストーリーには、特に面白さを感じることはなかった。
 最終的なオチや、キャラクタ達の最終的な役割やギミックなども、大体途中で分かってしまうくらいあからさまで、生死をかけたゲームといった感が無かった。
 特に主人公とヒロインの関係がチープで、ここは笑うところなんだろうかと頭を抱えた。
 作中で、普通のスタンドアロンタイプのRPGに対する会話があったのだが、そもそもこの話自体が、そのスタンドアロンRPGへの皮肉になっているのではないかと思う。
 環境さえあれば、物語など勝手に始まる。
 それくらい、良く言えば展開は王道であり、ヒロイックにも程がある。
 それすらも計算なら、作者凄ぇな、と思うけども、真意は分からない。

 とにかく、純粋な娯楽ライトノベルとしては十二分に楽しみました。
 春先から開始するという、アニメ版にも期待しておきます。
 で、このソードアート・オンライン、一巻で完結ではなく続刊しているのですが、一巻のラストを見るとどうやって続いているのか気になるので続きも読みたい…
 むぅ、積みラノベが無茶苦茶溜まっているぞ。
 もっと時間がとれればいいんだけどなぁ。
プロフィール

波多緒理樹

Author:波多緒理樹
アニメ見たりゲームやったり
同人描いたり酒飲んだりする
どこにでもいるような人間

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